2018年03月31日

『友達のお母さんがALSにかかった話』

少し前に、テレビドラマでも取り上げられていたALS。
「筋萎縮性側索硬化症」というのが正式な病名で、筋肉を動かす神経細胞が破壊されていく難病です。

あまり今まで難病と関わりがなかった私。
けれど、それは五年前くらいに突然、身近なものに変わりました。

とても仲の良い親友の女の子がいるんですが、その子のお母さんとも仲がよく、私の家に二人で遊びにきてくれては、うちの母も交えて四人で楽しく会話をしたものです。

そんな夏のある日、うちに遊びにきていたお母さんが言いました。

「何もしてないのにねえ、足が一週間くらい前から筋肉痛みたいな感じで。
どこかでぶつけたのかしらねえ?」

少し歩きにくそうにしてましたが、誰もそこまで大きく考えてなかったと思います。

そこから一ヶ月。

一向に治らない、むしろひどくなっていくので、友達とお母さんはあちこち病院を回ってました。

どの検査でも異常がなく、だからこそ困っていました。
「消去法でいくと、ある病気にいきつくんだけど・・・でも、難病指定されているような病気だから、まあ違うと思うけれど検査をしてみようか」

と、医師が検査をしたのがALS。

ALSに詳しい病院で診てもらい、結果は・・・。

友達から、その頃、よく泣きながら電話がかかってきました。

「調べてたら、すごい怖い病気みたい」
「治らないみたい」
「もう歩けないみたい」
「食べられなくなるみたい」
「最後は呼吸困難になるみたい・・・」

私も、アドバイスなどをする上で必要と思い、ネットでALSについて一通り調べました。

体の筋肉が動かなくなっていく病気。
どこの筋肉から悪くなるかはその人次第。
最後は寝たきりになる。
喉の筋肉が侵され始めると、物を飲み込むことができなくなるので、飲食ができなくなる。
人工呼吸器をつけるかどうかの選択をしなければいけない日が絶対くる。
人によって、進行の速度はまちまち。

お母さんは、まだ比較的若かったせいか進行が比較的早いほうで、私の家に来て不調を訴えていてから三ヶ月くらいでついに歩けなくなり、四ヶ月ほどで、舌の筋肉も衰えてきはじめ、飲み食いが困難、話すのも困難になりました。

この病気で一番皆さんに考えてもらいたいのが、尊厳死についてです。

私も、今まで周りに病気の人もいなく、尊厳死について考える機会がありませんでした。

でも今回、友達のお母さんが進行性の難病にかかることで初めて、考え始めました。

どういうことかというと、ALSになってしまった場合、遅かれ早かれ、呼吸ができなくなるので「人工呼吸器をつけようか」という判断を迫られることになります。

普通に考えたら、人工呼吸器をつけて助かるなら、付ければいいではないか、と思ってしまいそうですよね。
私もそうでした。

でも、ALSにかかった人のうち数割は、「人工呼吸器をつけない」という選択をして亡くなるそうなんです…。

というのも、日本では「尊厳死」が認められていないため、一旦気管切開をして人工呼吸器をつけだした場合、自分の判断で外すことが認められていないのです。

つまり、気管切開をして、その後どんどん進行していき、体が苦しくなってきても、一度呼吸器をつけてしまうと生きなければならない…ということです。

ALSは進行性の病気ではありますが、体中の筋肉が動かなくなるだけで、五感は普通に機能しています。

痛みも普通に感じます。
意識もハッキリあるわけです。

そんな中、どんどん進行していって、苦しくても死ねない…
それは、その病気に直面したことのある人しかわからない苦しみだと思います。

せっかく気管切開という、生きる望みがあるのにも関わらず、それをせず亡くなることを選択するのは、とても悲しいことだと私は思います。

一旦は気管切開をしても、日本で尊厳死が認められていれば、正しい手続きを踏めば、苦しくなった時に「外す」という選択ができる。

とても難しい問題ですが、そうなったら、ALSなどの進行性の難病の患者さんもそのご家族も、辛い選択を迫られなくて済むと思えてなりません。

とりとめなくなりましたが、とても難しい「尊厳死」という問題、一度みなさんで考えていただけたらと思います。

友達のお母さんは、その後「気管切開」と「胃瘻(胃にチューブを通し、直接栄養を流し入れる)」をし、今はわずかな眼球の動きと、少しの手先の動きだけで、闘病しておられます。

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『難病ALSの本当の怖さ』(尊厳死について考えて欲しい)
by B.C.(CW)

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